メニューを閉じる

南部町消防出初式訓示

       

2023年10月04日 更新

    

新年明けましておめでとうございます。

消防団員の皆様方におかれましては、輝かしい平成31年の年明けを壮健にて迎えられたこととお慶び申し上げます。団員の皆さまが、町民の安全と安心をお守りいただいていることに、年の初めに際し改めてお礼を申し上げます。

また、ご来賓の皆様には、恒例の南部町消防団出初式を挙行いたしましたところ、大変お忙しい中にも関わりませずご臨席を賜り、厚くお礼を申し上げます。平素は、消防行政に格別のご指導とご支援をいただき、あらためて感謝申し上げます。

さて、先程晴れて表彰を受けられました皆様には、心からお祝いを申し上げます。この度の受賞は、永年の消防団活動にご尽力されました賜物であり、今後も引き続き、より一層のご精進をお願いするものであります。

昨年を振り返りますと自然災害の猛威に「常在危機」、常に災害が、危機が目前にあることをあらためて認識した一年でした。

4月9日には島根県大田市を震源とする島根県西部地震が、6月18日には震度6弱の大阪府北部地震が発生し、ブロック塀の倒壊などで死者6名負傷者443名という都市型地震が発生しました。7月5日から8日の間の「平成30年7月豪雨」では西日本各地で200名を超す尊い命が失われ、南部町では大木屋に避難指示を発令しました。この災害では防災協定を締結している尾道市に8日から18日の11日間、水道給水車と延べ20人の職員を派遣し給水支援にあたりました。9月4日には、台風21号が関西地方に猛威を振るい、大都市圏に大きな爪痕を残し、二日後の9月6日午前3時には北海道胆振(いぶり)東部地震が発生しました。最大震度7の地震が発生し、死者41名、負傷者749名の大災害となりました。この地震による北海道電力苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所の運転停止によって北海道全域295万戸の電力供給が止まるブラックアウトが起こり、災害の初期対応に重大な影響を残しました。

そして一月もたたない、9月30日には台風24号が当地方に接近し、町制始まって以来初めて全町民に避難指示を発令しました。幸い人命にかかわるような惨事には至りませんでしたが、道路や河川、農地などへの被害は5億円に近付く規模になりました。

ここにあらためて災害でお亡くなりになられた皆様のご冥福と被災された皆様の一日も早い復旧復興をご祈念申し上げる次第です。

町内の火災は10件、7月豪雨以降、極めて雨が少なかったことから乾燥し、火災の発生も多かったのですが、出動した南部町消防団員、西部消防の懸命な消火活動により、幸い大きな火災になりませんでした。

災害列島日本に暮らす私たちは、災害の危険を予想し、それを受け止める心構え、覚悟が必要であり、特に消防団員の皆さまは、普段から自らの身を守る準備と行動が重要です。なぜならば、自らやご家族が被災されては全力で地域を守ることができないからです。消防で培った防災への知識能力をどうか近隣の住民や地域に広げていく一年にして頂きたいと思います。わたくしも全国各地の災害の教訓を他山の石として、南部町のさらなる防災機能向上に努めてまいる所存であります。

最後になりましたが、団員の皆様の弛まぬご精進とご努力に対しまして、重ねて感謝とお礼を申し上げますとともに、皆様の更なるご活躍と、それを支えるご家族の新しい1年が、希望に満ち溢れた明るい年になりますよう心からお祈りいたしまして、年頭の挨拶といたします。

 平成31年1月6日

                  南部町長 陶山清孝

上へ戻る