国民健康保険税について
国民健康保険税は、国民健康保険に加入される皆さまの医療費などにあてられる国民健康保険事業の貴重な財源です。
この保険税は、加入される皆さま一人ひとりについて算出した税額を世帯ごとに合計し、その合計額を納税義務者となる世帯主に課税をして納めていただきます。
国民健康保険の加入者
職場の健康保険(協会けんぽ・共済組合・国保組合など)に加入している人や後期高齢者医療制度に加入している人、生活保護を受けている人を除いて、すべての人が国民健康保険に加入しなければなりません。
納税義務者
国民健康保険に加入する人(以下、「被保険者」といいます。)のうち世帯主を納税義務者として課税します。
ただし、被保険者でない世帯主であっても、世帯内に国民健康保険の被保険者がいる場合は、その世帯主を納税義務者として課税します。
※国民健康保険の被保険者でない納税義務者の世帯主を「擬制世帯主」といいます。
賦課期日と月割課税
賦課期日は、その年度の属する4月1日です。
賦課期日後に納税義務の発生や消滅、世帯内の被保険者の異動(出生・死亡・転入・転出・他保険加入・他保険離脱等)があった場合は、月割課税になります。
保険税額の計算
国民健康保険税は、被保険者の前年中の所得(所得割)、本年度の被保険者数(均等割)、世帯(平等割)に基づき算定されます。
賦課額は、医療給付費分・後期高齢者支援金等分・介護納付金分ごとに算出し、その合計額が今年度の税額となります。
令和6年度の国民健康保険税について
令和6年度国民健康保険税率は下表のとおりです。
区 分 | 令和6年度 | |
---|---|---|
医療給付費分 |
所得割 |
7.18% |
均等割 | 26,900円 | |
平等割 |
19,400円 | |
課税限度額 | 650,000円 | |
後期高齢者支援金等分 | 所得割 | 2.35% |
均等割 | 8,800円 | |
平等割 | 6,300円 | |
課税限度額 | 240,000円 | |
介護納付金分 | 所得割 | 2.23% |
均等割 | 11,300円 | |
平等割 | 5,600円 | |
課税限度額 | 170,000円 |
算定方法
医療給付費分(全被保険者対象)
所得割 | 均等割 | 平等割 | ||
---|---|---|---|---|
(前年中の所得額-43万円)×7.18% | + | 被保険者数×26,900円 | + | 1世帯あたり19,400円 |
後期高齢者支援金等分(全被保険者対象)
所得割 | 均等割 | 平等割 | ||
---|---|---|---|---|
(前年中の所得額 -43万円)×2.35% |
+ | 被保険者数×8,800円 | + | 1世帯あたり6,300円 |
介護納付金分(40~64歳被保険者対象)
所得割 | 均等割 | 平等割 | ||
---|---|---|---|---|
(前年中の所得額 -43万円)×2.23% | + | 被保険者数×11,300円 | + | 1世帯あたり5,600円 |
医療給付費分+後期高齢者支援金等分+介護納付金分
=1年分(4月~3月)の国民健康保険税額
モデルケース(参考例)
年齢40歳以上65歳未満の夫婦と子ども(小学生以上)2人の4人家族
・給与収入・・・夫:400万円 妻:0円
・給与所得・・・夫:276万円 妻:0円
- 医療給付費分(全被保険者対象)
・所得割(2,760,000円‐430,000円)×7.18%=167,294円(1)
・均等割 26,900円×4人=107,600円(2)
・平等割 19,400円×1世帯(3)
医療給付費分計(1)+(2)+(3)=294,200円(百円未満切り捨て)
- 後期高齢者支援金等分(全被保険者対象)
・所得割(2,760,000円‐430,000円)×2.35%=54,755円(1)
・均等割 8,800円×4人=35,200円(2)
・平等割 6,300円×1世帯=6,300円(3)
後期高齢者支援金等分計(1)+(2)+(3)=96,200円(百円未満切り捨て)
- 介護納付金分(40歳~64歳被保険者対象)
・所得割(2,760,000円‐430,000円)×2.23%=51,959円(1)
・均等割 11,300円×2人=22,600円(2)
・平等割 5,600円×1世帯(3)
介護納付金分計(1)+(2)+(3)=80,100円(百円未満切り捨て)
《国民健康保険税額》
医療給付費分+後期高齢者支援金等分+介護納付金分=470,500円(年税額)
低所得者に対する国民健康保険税の軽減措置
国民健康保険税は、被保険者の前年中の所得に応じて計算し課税されますが、前年中の世帯の総所得金額が一定基準以下の場合には、国民健康保険税の均等割額・平等割額を減額し、負担を軽くする軽減制度があります。
軽減制度が適用されるのは、世帯主(被保険者でない世帯主も含む)及び被保険者全員が所得の申告を済ませている世帯に限られますので、所得を申告していない世帯には軽減制度が適用されない場合があります。(会社等から給与支払報告書や公的年金等支払報告書が提出されている場合を除く。)
軽減割合 |
基準となる所得金額 |
区 分 |
軽減額 |
|
---|---|---|---|---|
均等割 (1人あたり) |
平等割 |
|||
7割軽減 |
世帯の所得の合計額が |
医療給付費分 |
18,830円 |
13,580円 |
後期高齢者支援金等分 |
6,160円 | 4,410円 | ||
介護納付金分 | 7,910円 | 3,920円 | ||
5割軽減 |
世帯の所得の合計額が {43万円+(29万5千円×被保険者及び特定同一世帯所属者の数)+10万円×(給与所得者等の数-1)}以下 |
医療給付費分 |
13,450円 | 9,700円 |
後期高齢者支援金等分 | 4,400円 |
3,150円 |
||
介護納付金分 |
5,650円 | 2,800円 | ||
2割軽減 |
世帯の所得の合計額が {43万円+(54万5千円×被保険者及び特定同一世帯所属者の数)+10万円×(給与所得者等の数-1)}以下 |
医療給付費分 | 5,380円 | 3,880円 |
後期高齢者支援金等分 |
1,760円 | 1,260円 | ||
介護納付金分 | 2,260円 |
1,120円 |
※軽減割合を算定するときは、次のことに注意してください。
- 世帯の所得の合計額は、世帯主や被保険者等全員の所得を合計したものです。ただし、その世帯の属する被保険者が青色専従者又は事業専従者であるときは、その世帯主の所得計算の際に青色専従者給与額及び事業専従者控除額又は事業専従者の給与所得とみなす収入金額は、必要経費として算入又は控除しないものとします。また、その被保険者の所得の計算については、その事業から受ける給与所得はないものとして計算を行います。
- 譲渡所得は、特別控除前の所得です。
- 65歳以上の公的年金所得者は、年金所得から15万円を控除した金額で計算します。
- 給与所得者等とは、給与収入が55万円を超える方や、公的年金が60万円(65歳未満)または125万円(65歳以上)を超える方のことです。
未就学児に対する均等割額の軽減措置
令和4年度から、未就学児(6歳に達する日以後最初の3月31日以前である被保険者)の均等割額を5割軽減します。低所得者軽減が適用される世帯に属する未就学児の均等割額については、軽減後(7・5・2割軽減)の額からさらに5割軽減します。
後期高齢者医療制度の創設に伴う国民健康保険税の軽減措置
特定世帯について
これまで国民健康保険の被保険者であった人が後期高齢者医療制度に移行したことにより、同一世帯の他の国民健康保険の被保険者が1人だけとなった世帯を「特定世帯」といいます。
特定世帯では、国民健康保険税の「医療給付費分」と「後期高齢者支援金等分」の平等割額が最大で5年間は半額になり、その後3年間は4分の1が軽減されます。
(世帯構成が変わると対象外になる場合があります。)
旧被扶養者について
これまで被用者保険(会社の社会保険や共済組合等の場合)の被保険者であった人が後期高齢者医療制度に移行したことにより、被用者保険の被扶養者から国民健康保険の被保険者となった65歳以上の人を「旧被扶養者」といいます。
旧被扶養者の人は、所得割額がかかりません。また、均等割額は半額となります。(旧被扶養者の国民健康保険資格取得日の属する月以後、2年間)
さらに、旧被扶養者のみで構成される世帯については、平等割額も半額となります。(旧被扶養者の国民健康保険資格取得日の属する月以後、2年間)
※「7割軽減」、「5割軽減」の対象となっている場合は該当しません。
非自発的失業者の国民健康保険税の軽減措置
倒産や解雇等の理由で離職を余儀なくされた「非自発的失業者」が、国民健康保険の被保険者になったときは、保険税が軽減されます。軽減を受けるには必ず届出が必要です。
軽減対象者
国民健康保険の被保険者で、次の全てにあてはまる人が対象となります。
- 離職日時点で65歳未満の人
- 雇用保険の特定受給資格者(倒産・解雇などによる離職)
- 特定理由離職者(雇い止めなどによる離職)
※「雇用保険受給資格者証」の離職理由コードが次のいずれかに該当
離職理由 | 対象コード |
---|---|
特定受給資格者 |
11、12、21、22、31、32 |
特定理由離職者 |
23、33、34 |
軽減内容
軽減対象者の前年中の給与所得を30/100に減額したうえで保険税を算定します。
軽減期間
離職日の翌日の属する月からその月の属する年度の翌年度末、又は国民健康保険の資格喪失までとなります。
軽減を受けるには
上記対象者に該当する方は、南部町役場町民生活課へ届出をしてください。
《届出に必要なもの》
・雇用保険受給資格者
国民健康保険税の注意点
- 国民健康保険に加入するとき、職場の健康保険に加入したため国民健康保険を脱退するときは、ご自身で届出をしなければなりません。
- 手続きが遅れると、さかのぼって国民健康保険税が課税されることになります。
- 国民健康保険は資格取得したその月分から納付義務が発生します。
・途中で加入(社会保険等を喪失・転入・出生など)した場合 → 加入した月から月割で計算
・途中で喪失(社会保険等に加入・転出・死亡など)した場合 → 喪失した月の前月分までを月割で計算 - 南部町外から転入した場合の保険税は、後で税額の変更(増額等)になることがあります。1月1日現在において南部町に住民登録をされていない人は、前年中の所得額が不明のため、前住所の市(区)町村へ所得の問い合わせを行います。従いまして、転入後最初に送付させていただく納税通知書は、均等割と平等割のみで通知する場合があります。